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BLOGオシャレ館タムラ写真集「秘宝館」〜受賞記念インタビュー〜
こんにちは!
今回は、オシャレ館タムラさんについての記事です!
オシャレ館タムラさんは札幌市西区二十四軒にある理髪店です。
ハイクオリティな施術とオシャレなコンセプトから人気を集めるお店です。
▲この日は定休日だったので、シャッターが閉まっていましたがシャッターにも個性が…!
▲実は前にもこの建物は美容室として使われていたらしく、当時の文字を復活させたそうです。なんというご縁!
そんなオシャレ館タムラさんの日常やスタイルの仕上がりを1年に渡って撮影したスタイルブックを弊社の對馬さんが企画・編集し、発行しました。
そのスタイルブックがなんと!
「写真出版賞」にて優秀賞を受賞しました!!
すごーーい!!!!
ということで、オシャレ館タムラの田村さんと對馬さんにインタビューをしてきました!
ーまずオシャレ館タムラさんについてお聞かせください。
全体が統一されていてすごくオシャレな雰囲気ですが、どのようなコンセプトで立ち上げたのでしょうか。
タムラさん(以降 青文字):コンセプトは「銭湯」ですね。
對馬(以降 赤文字):そう聞いてつくりました。今もこの人は銭湯通いしてるんだよね。
そう。今も銭湯。基本銭湯ですね。
写真集に載ってるお客さんも銭湯仲間もいたりね。
写真集に広告載せてくれてる人は銭湯で出会いましたね。行く時は週6で通ってます。毎日同じ人たちが来るのでそういうところでコミュニティができてきたりします。
アメリカのバーバーっぽいお店を作るのかなと思ってたら、蓋を開けてみたら日本のレトロの方のデザインだったんだよね。
あんまりバーバーみたいなのは考えてなかったですね。
なんで、日本の昔ながらの床屋さんを調べたりしました。東京の下町にあるような。
札幌にはその後に流行したタイプの床屋はあるんだけど、あんまりないんですよね。ある程度年齢のある人は懐かしいって言ってくれるし、若い人たちはかっこいいって言ってくれますね。
▲レトロでかわいい店内。年末には大幅改装の予定だそうです。
ーすごく現代にマッチしたレトロさがすごくおしゃれです!こんな素敵なお店を開くまでにはいろいろなお店で働いていた経験があると思うのですが、ひとつ田村さんの経歴で気になるのが、沖縄での6年間というもので。 北海道から一番遠い沖縄で仕事をしようと思ったのはなぜでしょうか。
沖縄は20歳くらいから行こうって決めてました。遊びに行ったときに、ここに住みたいなって思ったのがきっかけです。
やっぱり沖縄ってアメリカのカルチャーと混ざり合ってて、独特なんだよね。黒人の人とかも来るんだけど、やっぱり髪質が違うからそういう経験値も上がっていったんだと思う。
沖縄には遊びに行ったはずなんですけどね~。
そこはちょっとかっこつけて?笑 沖縄に行った時に声かけて沖縄で会ったりもしてました。
▲仲良し。
ー沖縄での経験がまた一つ大きなものになっているんですね…! ところでお二人はいつからのお知り合いなんでしょうか?
小学生だね。
地元が函館で家も近所です。
すごい家は近いんだけど、中学は離れて、高校でもう一回同じで、「よぉ」みたいな。
そのあとはお互いまた違う道に進んだけど、沖縄で久しぶりに再会しました。沖縄にはすごい良い時期にいたなと思いますね。 周りもすごい頑張ってるし、仲間がみんなちょうど有名になっていって。僕もそのタイミングで日本一取れたので。
そうなの。この人日本一なんだよね。ポーマード主催のレイライトバーバーバトルっていう技術を競う大会があって、沖縄から帰ってきてすぐ1位取ってたんだよね。第二回大会だっけ?
うん。
ー名実ともに実力のある理容師さんになっていったんですね。 そんな田村さんがお客さんの髪を切る上で大事にしていることはなんでしょうか。
あ、それは私も知らないから聞きたい。
そうっすね…「人の目」を気にしてますかね。 あんまり気にして切ってる人はいないかもしれないんですけど、その人本人を満足させるっていうのは結構簡単なんですよね。 けど、この店がいいとかこの髪型がいいとかって、切ったあとに他人にいいねって言われた時なんですよ。 彼女とか奥さんとか友達に見てもらうというか、普通は前を意識するんですけど俺は後ろを気にしますね。 そうすると次に友達とか連れてくれたり。 みんな自信ないんですよ。でも人に言われたら自信つくじゃないですか。だから後ろから見た時の綺麗さを大事にしてますね。
へえ、はじめてきいた!
ーたしかに、見えないところが綺麗って言われたりいいねって言われるとすごく自信につながりますよね…! では對馬さんにデザインをお願いしたきっかけはなんですか。
友達っていうのもありますけど、他のデザイナーっていう選択肢がなかったですねえ。 ずっといろいろやってもらってるんで。わかってる人にやってほしいじゃないですか。
お店のロゴもなんの指示もなかったからね。なんかふにゃっとした話しかなかった。笑
任せたらちゃんと返ってくるっていう自信はありますね。
ー確実な信頼関係とお互いの実力が成せる関係性ですね。 お二人はオシャレ館タムラさんに訪れるお客さんを1年に渡たり撮影した写真集「秘宝館」を発行されましたが、写真集をつくろうと思ったきっかけはなんでしょうか。
なんかやりたかったんですよね。お店出して最初の1年はいいとして、2年目からなんかやりたくて。じゃあ日常の写真撮るかと。 そっからはもう、全部企画してもらって。笑
東京の有名な美容室も同じような時期にスタイルブックの企画があるのは知ってたんだけど。 そっちは有名なカメラマンさんとかアーティストがモデルとして参加したりしてるので、髪型がたくさん載ってる感じのものなんだけど、それと似たようなものをよーいどん、でつくってもしょうがないからお店にくるお客さんとかを撮っていこうかなってなったんだよね。
きてくれてるお客さんも強いし。
それで企画書作って、カメラマン7人くらいに共有して。さすがに1年間つきっきりはできないから、最初の方は撮影も立ち会って全体の感じをディレクションして作り方のルーチンを作って行った感じかな。 最初にチヒロちゃん(カメラマンとして参加しているオバタチヒロさん)の写真がきた時に、「あ、はまったな」と思ったもんね。 ナチュラルにやっていくスタイルがはまっていった感じですね。
お店自体を気になってる人も多かったからそこを見せていく感じにできたんですよね。
正直見てる方もスタイルだけだと見飽きちゃうんだよね。でもそれ以外もあるからリズムが出来やすい。 インスタントカメラをお店に置いておいたりして。店主の娘ちゃんとかが勝手に撮ったりね。 そのナチュラルさがいい感じになって行ったと思うかな。
▲お二人で制作した日常スタイルブック「秘宝館」
ーデザイン的にこだわったポイント、大事にしていたことはありますか。
アナログでのフィジカルを大事にしてる。サイトにも書いてあるんだけど、SNSに中身をアップするのは禁止にしていて。 写真ってSNSにあげちゃうともうそこで終わってしまうんだよね。撮ってくれたカメラマンも自分たちでアナログでのフィジカルにしたことがない人もいたから、いいきっかけになったと思う。 空気感も大事にしてたかな。この人が人当たりがいいから、来てるお客さんも楽しそうなんだよね。 デザイン自体はみんなまあできるじゃん。でもこの空気感を表現するのは大事にしたかった。 うちのおとんとかも写真集にいるし、店主のおとんもいるよ。笑 有名な人もいれば、普通のお客さんもいるし、おとんもいる。カッコつけてない自然な感じがこのお店かなと。
ー1年間というロングスパンでの制作はどうでしたか? 大変だったことや楽しんで制作した部分などありましたらおしえてください。
大変だったことはないですね。普段自分が切ってる姿とかは知らないんで、新鮮だし楽しかったです。撮らせてくれたお客さんも完成物みて喜んでくれててよかったです。
大変はなかったかも。空いた時間にゆっくり楽しくやれた。逆にそれだけ長くやってると終わりをどうするかってなったかな。笑 でも店主がスマホにあった写真をばーって送ってくれて。 そのときに「あ、いけそう」ってなってできていった感じ。 銭湯の写真とかも許可とって撮影したりして。
そうそう!最初は銭湯だけの写真集作りたいって言ってたんだった!思い出した。笑
あ、そうだ。でもさすがにそれだけのはだめだと。笑
ー銭湯写真集がスタートでこの本が出来上がっていたんですね。 そんな「秘宝館」ですが、今回写真出版賞にて「優秀賞」を受賞されました! 受賞した感想はいかがでしょうか。
受賞とかよりも、わくわくしたいがためにはじめたんですよね。だからもうこの写真集を作り始めた時点でもうわくわくしてたんですよね。自分が動くとチャンスばかり来るんですよ。悪いことってあんまり起きないです。 儲けるために写真集作ってるわけではないので、利益とか考えてない方がチャンスが転がってくるし楽しいし、いろんなことがついてくるんですよね。自己満足なんですよ。グッズも写真集も全部自己満足です。なんで、感想とかはあんまりないですね。
ーわくわくしたい が原動力なのは本当にすてきなことだと思います! では、お二人の今後やってみたいこと、挑戦したいことなどありますか?
うーん、世界進出ですかね~ 東京にいこうかなと思ってたんですけど、いけそうな気がするので海外とか…と思いますけど、基本的にはノリですね。 今はとりあえず12月に結構大きな改装するので、それですかね。それが終わればまたなんかノリで。笑
今は受賞したことで出版の話も来てるから、それをまたどう詰めていくかとか。私はディレクションで入ってるけど、実際写真を撮ってるのはカメラマンなので、出版をきっかけにフックアップして有名にしていきたいなと。 あとはうちの会社でもこういうことができるんだよっていうのも伝えられたなと。やっぱ常にカマしていきたいよね。
函館の田舎もんなんで笑
同級生でこれができるのが面白いよね。何かが拗れたらこうはならないからね。
全然仕事はちがうけど、相手が有名なアーティストとやってると悔しいなと思ったりしますね。
この人ができるなら俺もいけんなって思う。
あんまり相手をすげーって思わないようにしようっていうか。すげーことしてるけど、すごいって思っちゃたらもう追いつけないじゃないですか。
これをいかにうちの会社のみんなに伝えていくかっていうのもあるよね。楽しいけどお金にもできる仕事もやって行けたらなと思うし、会社としてもそういう方向を向いてる部分もあると思うから、いい形で落として行けたらなと思うな。今までなかった動きだからね。
▲受賞おめでとうございます!
ありがとうございました!
お二人の考えや行動、お店や写真集、すべてが自然体で等身大のかっこよさが溢れていました…!
そして古くからのご友人ということで、長い時間とお互いのたしかな技術、プロ意識で構築された信頼関係がとっても素敵だと思いました。
オシャレ館タムラさんは店内のレトロでとってもかわいらしく、そのトータルデザインも對馬さんが主導で行っています。
なんともノスタルジックな店内…!
そこで生み出される最新のおしゃれカットは、なんとも言えないバランス感を感じさせます。
男性の方はぜひ一度オシャレ感タムラさんでカットされてみてはいかがでしょうか!
そして今回優秀賞を受賞した作品はオシャレ館タムラさんの公式オンラインショップにて購入できます。
オンラインでは体験できないアナログの良さを存分に楽しんでみてください!
それではまた次の記事で!